KamaKraft
時の旅を歩む木
30年前に組んだウリンを削り直し、家族のベンチへ繋ぐ「再生」の記録
The 30-Year Journey of Ulin

時の旅を歩む木30年前に組んだウリンを削り直し、家族のベンチへ繋ぐ「再生」の記録

古材を削り直して分かった、「鉄の木」の本当の寿命と次の世代へのバトン

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イントロ背景
INTRODUCE

時の旅を歩む木

30年前に敷いたウリン。建物の建て替えで役目を終えたが、そのまま捨てるには忍びない。

潮風に打たれ、表面は味わい深い銀灰色に変わっていたが、切ってみると驚くほど健全な硬い木肌があった。

時間の試練に打ち克った木をもう一度削り直し、次の世代へ受け継がれるベンチを作る。

これが、本物の木が持つ本当の寿命の物語だ。

PROCESS CHRONICLE

30年の旅路。再生の物語

1. 解体前の銀灰色デッキ
1. 解体前の銀灰色デッキ

30年間、海沿いの強い潮風と強い直射日光、そして毎年の台風による大雨にさらされ続けたウッドデッキだ。表面はすっかり白っぽい銀灰色に変わり、一見すると古い木に見える。しかし、踏んでもきしみ一つなく、ガタつきもない。木が腐ったり、シロアリに食われたりした様子はどこにもない。この表面の色の変化は、木が過酷な環境から自分自身を守るために作り出した天然の防壁だ。

2. 古材の回収と職人の診断
2. 古材の回収と職人の診断

デッキを慎重に解体し、積み上げられたウリンの古材を一本ずつ手にとって調べる。驚いたのはその重さだ。30年経っても、ずっしりとした重厚な重みは全く変わっていない。中身が詰まった緻密な組織は、雨水を通さず、湿気による傷みも寄せ付けていなかった。普通の木なら数年でボロボロになる海沿いで、これほどの健全さを保ち続ける姿に、改めて本物の木の底力を思い知らされた。

3. 鉋削りと再生(木肌の露出)
3. 鉋削りと再生(木肌の露出)

工房に持ち帰り、古材の表面を鉋(かんな)で削ってみる。シュッと小気味いい音を立てて銀灰色の薄皮が剥がれると、その下から、30年前と変わらない鮮やかな赤褐色の木肌が顔を出した。水や汚れが奥まで染み込んでおらず、繊維が完全に生きている証拠だ。ノコギリで切ると、あの独特のスパイスのようなウリンの香りが広がる。この瞬間、古い木材は再び、新しい命を吹き込まれた。

4. 新しいベンチの完成
4. 新しいベンチの完成

削り直したウリンを丁寧に組み立て、頑強なベンチが完成した。庭の木漏れ日の中に置くと、まるで新品のウリンのように赤褐色に輝きながらも、どこか時間の深みを感じさせる佇まいを見せる。これからまた数十年の間、この庭で家族の憩いの場となり、再びゆっくりとシルバーグレーへ移り変わっていだろう。使い捨てではない、本当の長寿命の価値がここにある。

再生の設計野帳(アップサイクル・スケッチ)

30年という時間は、ウリンにとってはまだ旅の途中にすぎない。解体した古材から、最も状態の良い105ミリ角の根太と床板を選び出し、削り直してベンチへ再生した。表面を2ミリ削るだけで、新品同様の強度と滑らかな木肌が戻る。ビス穴はあえて塞がず、30年前にデッキだった証拠としてデザインの一部に残した。これが、本物の木材と付き合う職人の、最も贅沢な愉しみだ。

Location: Kamakura Workshop / Date: 2026.07.18

— 鎌倉職人 俺

削り残した105ミリの主柱(歴史の象徴)鉋で2ミリ削った再生床板(ビス穴は歴史の証拠)雨水がたまらない、座面・背面5ミリすき間
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Durability BG

100年後も愛される、
長く使うという贅沢。

私たちの家具が長く使えることを大切にするのは、ウリンという素材が持つ長い時間感覚に裏打ちされているからです。

使い捨ての消費文化から脱却し、世代を超えて受け継がれる価値を持つ家具。KamaKraftは、大自然の恩恵である「鉄の木」を、丁寧な工芸技術によってあなたの日常へと繋ぎます。

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公開日 2026.07.18カテゴリー: 現場レポート